漆継ぎギャラリー 2016

こちらのポット、納品は金継ぎでしましたがどちらが合うかなと思い、ワインレッドの溜め継ぎでも継いでみました。
血管のような色めき。

上神焼(かづわやき)の口縁の欠けを溜め継ぎで修繕しています。倉吉に窯元がある上神焼、修理でお預かりすることも多いのですが、赤い色が特徴的な上神焼の色に合わせてこの溜め継ぎを提案すると皆さん喜ばれます。

こちらはマットな黒の漆で継いでいます。大分の陶芸作家、阿南維也さんの作品。ご本人の私物です。
こちらの仕上がりとても気に入っていただけました。作家さんご本人に喜んでいただけて、ホッとしたことを覚えています。

こちらも阿南維也さんの作品、阿南さんよりご好意で割れた作品を譲っていただきました。
手元に写真以外の修理サンプルがあまり多くないので、黒漆継ぎの仕上げサンプルとして継いでいます。

漆というと黒や赤のイメージが強いですが、実は様々な色があります。こちらは白漆、半つや。
カップの口縁の欠けを、ベージュの白漆でうつわに馴染むように仕上げました。
先代から引き継いでいるとても大事なうつわだそうで、あまり目立たせない自然な継ぎ方を提案しました。

こちらも溜め継ぎ。溜め継ぎは赤い漆の上に濃い茶色の透明な漆(透漆)をかけています。
透漆が溜まるところは茶色が深く、透漆が薄いところは下の赤の漆がよく透けて見えます。
単調にならず漆の生々しさを感じることができて、大好きな継ぎ方です。

こちらも溜め継ぎ、赤色がよく出るように調整しています。漆のツヤは何というか、色気があります。

こちらは右側が古くから継いでいる部分、左は私が継いだところです。
お茶碗の雰囲気を邪魔しないように、右の雰囲気に合わせて継いで欲しいというご依頼でした。
マットな焦げ茶色の漆で、古びた風合いが出るように塗っています。

こちらはマットな弁柄漆で急須のヒビを継ぎました。ベンガラの顔料はラスコーの壁画にも使われていたそうで、世界最古の顔料です。
他には無い自然な風合いがうつわによく馴染みます。

 

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2017.8/20



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