銀継ぎギャラリー 2016

うつわをお預かりして仕上げるまでの間は、作業を重ねながらどんな雰囲気で仕上げるのがぴったりくるか考えながら作業します。
こちらは素敵な柄を邪魔しないよう、かつ細すぎる線だと柄に負けてしまいそうだったので生きた柔らかな線を意識して仕上げました。

お見積もりのときは金継ぎ、銀継ぎ、漆継ぎ、の3種類でお出しして、あくまで私感でどれがうつわに合いそうかなどもお伝えしています。
白い器は意外と銀が合わないものもありますが、うつわの形や表情などから見てこちらは銀が合いそうだなと判断。
経年変化で燻し銀になっていくのもお楽しみいただけそうです。

ブルーなど寒色系のうつわは銀がしっくりくることが多いです。一目で東一仁さんのうつわだなとわかる綺麗なブルー。

こちらは阿南維也さんのうつわ。柔らか雰囲気の青磁なので細めの線でメリハリを出しました。

抹茶茶碗の口縁の欠け、化学樹脂のパテが盛られていたものを除去して漆で埋め直して銀継ぎしました。

こちらのおちょこは銀では浮きそうだったので、燻し液でいぶし銀にして仕上げました。
手に取って使ううつわは使うたびに継いだところを撫でたくなります。

赤楽茶碗は銀が合うかどうか実際お茶碗を見てみないと判断しにくいものです。
こちらの赤楽茶碗は、釉薬の中に細かな銀彩が入っていたので馴染みました。いぶし銀への変化も楽しみです。

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2017.8/19



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