金継ぎギャラリー 2016#2
私物の平茶碗の金継ぎ。もともと金継ぎが施されていたのですが、かなり剥がれていたのでやり直しました。
ぶどうの葉っぱみたいに見える雨漏りがお気に入り。
三島の急須の蓋を金継ぎ。本金は色というよりも質感の存在感の強さを感じています。和食器も洋食器もどんな雰囲気の器にも馴染むのは、本金の質感ゆえではないでしょうか。
黒など色の濃い器は金がよく映えます。
意外と言われたりもしますが、洋食器も金継ぎできます。偶然の割れた線が金彩のように。
琉球茶碗の欠けを修繕しています。金粉は全て丸粉を使用していますが、重厚感があるので古い物にもよく馴染みます。
修繕すると割れてしまった時の姿が思い出しにくくなるのが不思議。
急須の蓋の縁の割れを修繕しています。
こちらの抹茶茶碗2点はお祖母様から引き継いだものだそうです。喫茶のできるお茶屋さんを準備中で、お店で使うために修繕されました。
こちらはご依頼者さまのお母様の思い出のお品だそうです。
■カップの取っ手や、蓋の持ち手などの修理方法について
カップの取っ手や、蓋の持ち手など、負荷がかかりやすいところは接着だけでは日常使いに不安があるので、ぐるりと和紙を巻いて補強をして、和紙の風合いを残して金で仕上げる方法をおすすめしています。
いわゆる金継ぎの繊細な線ではないですが、ぐるりと包帯を巻いたような表情が愛らしくも頼もしい仕上げです。
取っ手の上部が継いである箇所です。
こちらも取っ手の上部と下部の金になっているところが継いだところです。
和紙の風合いを残しているので、味わいのある表情になります。
修理のご依頼方法はこちら、修理代金の目安はこちらをご参照ください。
2017.8/22